2004.1.2
(2004.10.10追記)
UCLA
Anderson School便り(2003年秋学期を終えて)
LAでは暖かい日はまだ日中で20度を超えます。車を運転していると日差しが強くクーラーをつけることもしばしばです。LAは乾燥していますが、冬は雨季ということで週に1度くらいはパラパラと雨が降るようになってきました。でも日本のように一日中雨が降り続くということはないので傘はロッカーに入れたまま、まだ使ったことがありません。
さて、1年生の最初の秋学期を振り返ると、想像通り英語で苦労しています。授業中に教授が話す英語は癖があっても慣れればそれなりに理解できるようになってきましたが、授業中の学生同士のディスカッションやグループスタディでの議論はなかなか理解できないことがあります。内容が理解できないと当然発言ができないので、まずは相手の話をきちんと聞いて理解することに集中するよう心がけています。
その一方で平均して成績の2割前後はclass participationで評価されることからもわかるように、ただ座って受身でノートを取るだけではAは取れない仕組みになっており、教授側も手を挙げない学生は(あるいは発言内容が乏しい学生は)授業に対してcontributionがない、ということで低い評価になります。またランダムに教授が学生を指名して回答させるcold
callもあるため、英語で臆している暇もなく、たどたどしくても挙手・発言して何かしらの貢献をするよう努めています。英語はまず自分から積極的に話して初めて上達するものなんだなぁというのが今の実感です。
UCLA Anderson SchoolはQuarter制で秋学期、冬学期、春学期からなっています。各学期は10週間です。1年生の秋学期と冬学期はコア科目と呼ばれる必修科目を4科目ずつ履修するのが原則(試験にパスすればwaiveして選択科目を履修することも可能)で、1年生の春学期以降は全て自由選択科目となります。秋学期は、Marketing,
Financial Accounting, Managerial Economics, "Data Analysis, Statistics
& Decision Making"の4科目でした。後者の2科目は数式を解く問題が多いため文系出身の僕のような学生はなかなか苦労します。ただ、数式で表現できるため英語のハンディキャップが少ない分、ネイティブ学生とも同等に渡り合える科目とも言えます。
ちなみに、冬学期のコア科目は、Business Strategy, Financial Markets, Managing and Leading Organizations,
Operations and Technology Managementの4科目です。【追記:2004年入学のclass of 2006からは、マーケティングとファイナンスをより深掘りするためのコア科目が2つ追加されて(Corporate
FinanceとMarketing Management II)、秋学期にコア5科目、冬学期に4科目(コア3科目+自由選択1科目)、春学期に4科目(コア2科目+自由選択2科目)という構成になりました。変更点は、冬学期にあったFinancial
Marketsが秋学期に追加され、また冬学期にはCorporate FinanceとMarketing Management IIの新2科目が追加されて、Business
StrategyとManaging and Leading Organizationsは春学期になりました。】
同級生(Class of 2005)は333人いて、5つのセクションに分かれます。セクション単位で各コア科目を受講し、セクションの仲間とは毎日顔をあわせるため仲が良くなります。今年の日本からの留学生は7名で、僕の所属するセクションB(65人)では日本人は僕だけなので、日本を代表してきているという意識が自然と芽生えます。授業でも日本企業が取り上げられる機会が想像以上に多く、日本人として誇りに思うと同時に、そういった時こそはチャンス到来ということで日本人ならではの発言ができるよう心がけています。
コア科目の中でもMarketingは素晴らしい体験でした。UCLA Anderson Schoolはマーケティングでも高い評価を受けていますが、僕のセクションはProf.Soodという普段はFEMBA(Fully
Employed MBA)を教えている看板教授に当たりました。ジョークを交えつつ講義とケーススタディを巧みに組み合わせて授業が展開され、2時間があっという間に過ぎてしまいます。印象的だったのは、通常の授業と平行して行われるMarketing
Plan Group Projectです。これは数人からなるスタディグループで企業を1つ選択し、その企業の経営コンサルタントの立場から経営陣に向けて経営改善策を提案する、という想定のシミュレーションプロジェクトです。僕のグループはDunkin'
Donutsを選択し、約2ヶ月間を費やして西海岸への進出案(50ページの報告書)をまとめました。成績の3割を占めることもあり、どのチームも相当な意気込みで最終プレゼンに臨みました。
プレゼン内容はもちろんですが、アンダーソンの学生の「与えられた時間を使っていかに魅せるか」にかける情熱に驚きました。我がチームは当日朝6時に学校に集合してセクション全員分のコーヒーとドーナツを用意してプレゼン前に配るという演出をしました(他にもMondaviチームはワインとチーズ、Samuel
Adamsチームはビールを用意する等、演出にも気合が入っていました)。プレゼン自体も洗練されたプロフェッショナルなものが多く、限られた時間内にいかに相手に自分の思いを正しく伝えるか?にフォーカスした姿勢は学ぶものがありました。
我がチームでは独自に考案したDunkin' Donutsの顧客セグメンテーションを示す際に、典型的な顧客像を各メンバで演じた5分程度のDVDを予め作成し、プレゼンの中で放映したのが大いに受けました。これは教授にも大受けで、教材として利用したいのでDVDをコピーして欲しいとのコメントを頂き、メンバ全員で感激しました。(追記:この後、実際にFEMBAのマーケティングの授業でこのDVDが放映されたそうです。きっと今年以降のコア科目のマーケティングでも使われることでしょう!)

また、課外活動としては、JABA(Japan America Business Association)のメンバとして日本のプレゼンス向上に努めています。各国からの留学生がブースを出して自国料理を振舞うInternational
Beer Bustというイベントでは寿司&sake(熱燗)を振舞ったほか、UCLAのセミプロ太鼓チームを招いた太鼓パフォーマンスが大好評でした。また、ボランティアでUCLAの学生に日本語を教える活動を開始し、妻とともにintermediate
classの講師として週に1回日本語を教えています。先日はリクルート社後援のLos Angeles在住の日本人大学生向けの就職イベントに参加し、ITブースを担当して現地大学生に業界について紹介してきました。年末にはSamurai
Nightと称して日本に興味のある学生と皆でLast Samuraiを観てきました。アメリカでアメリカ人が作った侍映画をアメリカ人と見るのも不思議な体験でしたが、「西洋に学ぶのは重要だが日本人としての誇りを忘れるな」というテーマに触れて気の引き締まる思いでした。
・・・と、こんな感じで慌しくも充実した、あっという間の秋学期でした。何よりも頭が切れてかつ人間味溢れる同級生に恵まれたことが何よりの財産です!
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